今回は、撃墜王が駆った零戦シリーズの第2弾。
251航空隊の零戦22型 UI-105号機です。
撮影 NIKON D610 + SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM
零戦22型は、ラバウルで活躍した機体です。
21型に比べ、エンジンカウルが丸美を帯び、私は22型が一番美しい零戦だと思います。
主翼が角ばった32型や零戦の軽快さを犠牲にした52型は、ちょっと無理をした感じ。
この22型が一番零戦の中で完成されていたのではないでしょうか。
撮影 NIKON D610 + SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM
飴色の機体に、現地で緑色の迷彩塗装が施されています。
実機の写真を見ながら、エアブラシを使い、できるだけ忠実に塗装を再現してみました。
太平洋戦争後半、零戦の色は濃い緑色になります。
無敵を誇ったゼロ戦が、厳しい戦局へ移り変わる様は、零戦の塗装の色でわかります。
撮影 NIKON D610 + SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM
今回のUI-105号機は、ラバウルの悪魔として米軍に恐れられた西澤広義飛曹長の搭乗機として作成したものです。
西澤広義飛曹長は坂井三郎氏の「大空のサムライ」で有名になった日本海軍のエース。
日本海軍のパイロットは、ドイツ空軍のパイロットと違って、個人の撃墜数を誇りません。
なので、詳しいことはわかりませんが、西澤飛曹長の撃墜記録は、共同撃墜429機、単独撃墜は143機と言われています。
ソビエト機を相手に撃墜数を伸ばしたドイツ軍パイロットと違い、米英パイロットを相手にこの数字は驚異的です。
撮影 NIKON D610 + SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM
西澤飛曹長は、小説「永遠の0」にも登場しました。
しかし、私が一番好きなのは、「大空のサムライ」での西澤飛曹長
坂井三郎、太田敏夫とともに台南空の三羽烏が、無断でポートモレスビーのセブンマイル飛行場上空にて三回連続編隊宙返りをした話。
1944年、ラバウルの悪魔と恐れられた西澤飛曹長は、輸送機に搭乗しているところを撃墜され、戦死してしまいます。
西澤飛曹長は、日本海軍のトップエースの一人として、アメリカ合衆国の国防総省とスミソニアン博物館に肖像が飾られています。